静電チャック用高圧電源
静電チャック(Electric Static Chuck; ESC) 用高圧電源
静電チャック用高圧電源に関する技術的対処方法(フリーハンド回路図)
ウエハの 静電チャック方法は バイポーラのESC電源が主流ではあり、更にその技術的対処方法は以下の通りです;
・プラス及びマイナス電極に対する電圧と、プラズマが発生した時に ウエハに発生するDCバイアス分、これらが静電チャックの吸著力に対して アンバランスを生じさせます。
・これをキャンセルする為に ESC電源のセンタータップに対して バイアスをキャンセルする為のバイアス電圧を与え、これにより均等な吸著を実現させます。
ESCとは?
半導体素子を作るシリコンウエハや液晶パネル用のガラス基板などを扱う際に、これらを装置の真空チャンバー内で吸着・固定させることが必要になります。その時に従来のツメで固定する方法ではキズが付きやすく、特定の部分に強い力がかかって欠ける原因にもなります。また、真空中なので吸盤のように減圧して吸い付ける方法も使えません。そこで、静電気を利用した方法が出て来ます。これにはいくつかタイプがありますが、よく使われるのは、セラミックスでできたプレートの中に一組の電極を埋め込んだ、図1の方法です。
半導体製造プロセス(PVD,CVD,ETCH)でシリコンウェハを固定させる方法として広く利用されています。

図1
電極付近には逆極性の電荷が、またプレートの表面にはそのまた逆極性(つまり電極と同じ極性)の電荷が現れることになります。この状態でプレートをシリコンウエハに近付けると、ウエハの中にも電荷が誘導されて、それぞれの電荷が引き合い、吸着されることになるのです。
その時の吸着力はプレート表面に出ている電荷の量によって決まります。この電荷を発生させるために高電圧電源( ESC Electric Static Chuck 電源)が必要となります。
P.R.A.製ESC電源の開発
半導体製造装置で使用されているESC用の高電圧電源のほとんどは海外製であり、修理の際には海外メーカーに送って修理するために輸送コストを含めた修理費用が高価であり、修理納期も長くなっています。
当社では、回路基板の設計段階から自主製作することで、従来の問題点を改善し、低コスト・短納期・長寿命を実現したESC電源を開発いたします。